AI・生成AI・LLMの違いとは?今さら聞けない3つの関係を3分でやさしく解説!
「AI」「生成AI」「LLM」。 ニュー...
前田 詩穂
AIエージェントを使ってみたものの、期待したような結果が出ない。
そんな経験はありませんか。
「思ったより結果が微妙...」
「何度も追加で指示が必要で、それほど時間を短縮できない」
「結局、本来の業務に合わせるための修正が多くなってしまう」
業務効率化への期待を込めて使い始めたのに、思ったような結果が得られず、諦めかけている方も多いはずです。
しかし、期待どおりに動かない原因は、AIそのものの性能だけにあるとは限りません。
実は、AIが迷わず業務を進められるように、業務の流れや必要な情報、判断するためのルールを整理・設計できているかが大きく関係しています。
今回のコラムでは、AIエージェントがなぜ期待どおりに動かないのかをひも解きながら、実際の業務で活躍できるAIエージェントにするための「業務整理・設計」のポイントをご紹介します。
では、なぜAIエージェントは「思ったより使えない」と感じるのでしょうか。
AIエージェントが期待どおりに動かない背景には、「AIなら何でも自律的に判断してくれる」という、AIに対する過度な期待が大きく関係しています。
実際に使ってみた結果、期待したものが得られないと、
「AIモデルの性能が足りないのでは?」
「もっと性能の高いAIを使えば解決するのではないか」
と、AIそのものに原因があると考えてしまっていないでしょうか。
AIエージェントは、自ら状況を判断しながら自律的に作業を進められることが大きな特徴です。
そのため、「細かく指示をしなくても、あとはAIがうまくやってくれる」と思うかもしれませんが、
ここで理解しておきたいのが、「自律的に動くこと」と「何をすべきかまでAI自身が決めること」は別だということです。
AIエージェントは、与えられた目的を「どう達成するか」を自律的に考えて行動できます。
一方で、「何を達成するのか」「どこまでAIに任せるのか」といった目的や範囲は、人があらかじめ決めておく必要があります。
たとえば、社員に「売上を上げて」とだけ伝えても、「新規顧客と既存顧客のどちらを優先するのか」「値引きはどこまで許されるのか」「いつまでに、どの程度の売上を目指すのか」などが分からなければ、
会社が期待する行動とズレてしまう可能性があります。
AIエージェントも同じです。
このように前提が整理されていないと、AIエージェントは目的に向かって自律的に動いていても、私たちが期待していたものとは異なる結果を出してしまいます。
つまり、AIエージェントが期待どおりに動かない原因は、AIモデルの性能だけではなく、AIが迷いやすい環境になっていることがあります。
では、AIエージェントは具体的にどのような場面で迷ってしまうのでしょうか。
AIが業務の中で迷いやすい場面には、主に次の3つがあります。
AIエージェントの導入では、「営業を自動化したい」「問い合わせ対応を効率化したい」「社内業務を自律化したい」といった、大きな目的から検討を始めることも多いと思います。
しかし、これだけではAIに「具体的に何を、どこまで任せるのか」が明確になっていません。
そのため、まずはAIエージェントに任せる対象業務を絞り込むことが重要です。
そのうえで、「どこからどこまでをAIに任せるのか」「どの状態になれば業務が完了なのか」を明確にし、AIエージェントが目指すゴールを具体的に設定しましょう。
AIエージェントに業務を任せるためには、情報を与えるだけでなく、
どのような手順で進めるのか、どのような基準で判断するのかを明確にすることも非常に重要です。
すべての手順を人が細かく決めておく必要があるわけではありませんが、会社や業務固有の前提までは、AIが最初から知っているわけではありません。
など、業務の進め方を具体的に決めておく必要があります。
たとえば資料作成であれば、まずAIに目的を伝え、必要な作業や一般的な進め方を整理してたたき台を作成してもらいます。そのうえで、「自社ではこのテンプレートを使う」「顧客情報はこのシステムから取得する」「金額を含む場合は営業担当者が確認する」といった自社固有の情報やルールを、AIと対話しながら加えていきます。
このように、AIが自律的に考えるために必要な前提や判断基準を、人とAIが一緒に整理していくことも方法の一つです。
AIエージェントが業務を進めるためには、判断の材料となる情報が必要です。
しかし、社内にマニュアルや過去の資料などがあっても、情報が古かったり、複数のファイルに分散していたりすると、AIは「どの情報を使えばよいのか」を適切に判断できません。
そのため、単に多くの情報を与えるのではなく、情報を整理・構造化して最新の状態に保つことや、AIが内容を正しく理解しやすい形式へ変換することが重要です。
また、ベテラン社員の経験やノウハウなど、文書化されていない情報についても言語化し、AIが業務の中で活用できるナレッジとして整えていく必要があります。
ここまで紹介してきた3つの「AIが迷う原因」をなくすためには、
次の3つを整理することが重要です。
・ 業務フローの整理
・ 必要なナレッジの整理
・ 判断ルールの整理
現在の業務を整理したうえで、どの業務を、どの情報を使い、どのようなルールでAIに実行させるのかを具体的に設計していきます。
こうした業務整理・設計を行うことで、AIが業務の途中で迷う要因を減らし、期待する動きに近づけることができます。
つまり、実際の業務で活躍できるAIエージェントにするためには、その前段階となる業務整理・設計が非常に重要なのです。
ここでは、AIエージェントを使えるようにするための業務整理・設計の進め方を紹介します。
まずは、現在の業務を細かく分解します。
「問い合わせ対応」や「商談準備」のように大きな単位で捉えるのではなく、業務の開始から完了までにどのような作業があるのかを確認します。
たとえば商談準備であれば、次のように整理できます。
訪問先企業情報の調査
業界ニュース・競合の調査
当社サービスとの親和性を検討
商談戦略の立案
商談用資料の作成
アポイントメールの作成
このように流れを整理すると、AIに任せやすい作業と、人が担当すべき作業が見えてきます。
次に、AIが参照する情報を整理します。
まずは、マニュアルや帳票、過去の資料など、業務に必要な情報を集め、重複している情報や古い情報がないかを確認します。
サービス内容や対応ルールなどが更新されている場合は、どの情報が現在も有効なのかを明確にし、最新の状態に整えておくことが大切です。
さらに、集めた情報をそのままAIに与えるのではなく、業務や項目ごとに分類・構造化し、AIが理解しやすい形式へ整えていきます。
たとえば、情報を項目ごとに整理したり、質問と回答の形にまとめたりすることで、AIが必要な情報を見つけ、活用しやすくなります。
このように、必要な情報を整理・構造化・最新化し、AIが理解・活用しやすい状態に整えることが重要です。
情報をただ与えるのではなく、AIが業務の中で迷わず活用できる「ナレッジ」に変えることが、期待する動きに近づけるポイントになります。
最後に、実際の業務で使う場面を想定してAIエージェントを設計します。
「どのような場合にどの判断をするのか」「どこまで処理したら完了なのか」「人が確認すべきポイントはどこか」を明確にします。
たとえば、回答の内容に契約条件や金額が含まれる場合は、人の確認を必須にする、といったルールを設定します。AIに任せることと、人が確認することを適切に分けることで、業務で安心して使いやすくなります。
そのうえで実際の業務データを使って試し、出力内容を確認します。誤りや不足があれば、参照する情報や指示、判断ルールを見直します。この改善を繰り返すことで、業務に合ったAIエージェントへ近づけていきます。
ここまでご紹介してきたように、AIエージェントを業務で活用するためには、単にAIモデルやツールを選んで構築するだけでは十分ではありません。
現在の業務を整理し、AIに任せる範囲を明確にしたうえで、必要なナレッジや判断ルールを整え、実際の業務に合わせて改善していくことが重要です。
一方で、こうした業務整理・設計を進めるためには、現在の業務を細かく棚卸ししたり、現場に点在する情報を整理したり、AIに任せる範囲を見極めたりする必要があります。
AI活用を推進できる人材やノウハウ、検討に割ける時間が不足していることから、自社だけで進めることが難しいケースもあります。
そのような場合は、AIエージェントの構築だけでなく、その前段階となる業務整理・設計から専門家と一緒に進めることも一つの方法です。
専門家と進めることで、AIに適した業務の見極めや業務フローの整理、必要なナレッジ・ルールの整理などを行いながら、自社だけで試行錯誤を繰り返すよりも、導入までの時間や負担を抑えられる場合があります。
当社では、長年のシステム開発で培ってきた業務理解・設計のノウハウを生かし、AIエージェントを構築するだけではなく、その前段階から一貫してご支援しています。
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現場の業務内容や課題をお伺いしながら、AIに任せやすい業務や、人が判断すべきポイントを整理し、あなたの会社なら、AIエージェントをどう活用できるのかご提案します。
まずは現在の業務や課題をお聞かせください。
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